重要なポイント*一戸建ての売却
任意売却と免責
通常、一戸建ての売却では瑕疵担保責任がついています。
一戸建ての瑕疵については、シロアリ被害、雨漏り、
建物の腐食などが考えられますが、これらの瑕疵は
売却後しばらく経過してから判明することもあります。
通常の不動産売却において、不動産会社に仲介を依頼して
個人に対して家を売った場合には、引き渡し後3ヶ月程度の
期間をつけて、瑕疵担保責任の規定を入れるのが一般的です。
もちろん、お互いの同意があれば、瑕疵担保責任免責の
特約をつけて契約を結ぶことも可能です。
しかし、任意売却では、売主は経済的に困難な状況にあるため、
瑕疵担保責任を問われても損害を負担できないと考えられるため、
瑕疵担保責任は特約によって免責されることがほとんどになります。
一般的に、任意売却は住宅ローンを払えなくなった売主が
利用をするものだからです。
これは売主にとってはメリットですが、逆に買主にとっては
後からシロアリ被害などの隠れた瑕疵が見つかったとしても
責任を問えないということなので、デメリットとなります。
そのため、任意売却では相場よりも1割程度価格が
安くなってしまうこともあります。
任意売却ではほぼ相場通りの価格で家が売れると
説明されていることがありますが、完全に相場通りの価格で
売ることは難しく、何%かは一戸建ての価格が落ちてしまう
ことは覚悟しておくべきでしょう。
転勤や離婚などの事情によって、住宅ローンを問題なく
支払えるにも関わらず、任意売却を利用して一戸建てを
売ることを検討している人は、デメリットについても
よく理解した上で行うことが大切です。